freeeの上手な使い方

(1)インターネット上のクラウド環境にある会計ソフト

会計ソフトというと、簿記を知らない人は使えない、というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。実際に旧来の会計ソフトは、簿記用語を理解していないと使い込むことは難しかったように思えます。しかし、freeeはとても直観的で、お小遣い帳をつける感覚で青色申告の要件を満たす帳簿をつけることができます。

 


 

 

(2)freeeの良い点

次のような点が挙げられます。

①通帳やクレジット情報を自動で取込み。記帳をする下準備をしてもらえる(記帳がラクにできる)。

 旧来の会計ソフトは、通帳を見ながらすべて手入力・・・。とても煩雑です。

 自動学習機能を有し、仕訳の推測機能でよりカンタンな入力に。

 ②PCインストールが不要。自宅PCや複数台のPCからのアクセスも可能(同時作業ができる)。

 複数台からアクセスできることでチェックと入力を同時に行えます。

 ③スマホやタブレットからもアクセスでき、スキマ時間を活用して記帳が行える。

 自動で取り込まれた通帳やクレジットデータを、「何の支払い、入金だったのか」をスマホやタブレットから入力でき、移動時間などのスキマ時間を有効活用できます。

 経費の立替精算もレシートの社員をとり、内容を記載するだけで社内承認・記帳まで一元管理ができます。

 ④請求書の発行・入金チェックが会計ソフト上で一元管理が可能。

 請求書の発行・入金チェックを会計ソフト上でおこない、重複する業務をすっきりと管理することができます。

 ⑤最新の税法へ対応したアップデートが無料で受けられる。

 旧来の会計ソフトではアップデートのつど別料金が必要でした。freeeでは、何もせずとも最新の税法に対応したシステムへアップデートをしてくれます。

 


 

(3)freeeの悪い点

上記で記載したようにfreeeには良い点もたくさんあります。しかし、まだまだ発展途上である点もあり、従来の会計ソフトと比較してまだまだ劣っている点もございます。

 ①便利、カンタン、という売り文句が先行し、まったく知識がない方が使うと訳が分からなくなる。

 冒頭で、旧来の会計ソフトに比べて、簿記の知識がなくても記帳がカンタンにできる、と記載しました。しかし、あくまでもこれは「よりカンタンに」というだけであり、会計ソフトを触ったことがない方にはやはり最初のハードルはあると思います。現につかってみたけどわからない、という経営者やフリーランスの声を耳にしてきました。freeeを使うためにはまずは土台づくりが最も大切です。土台がグラグラでは、建物がどれだけ立派になっても欠陥住宅と同じことになってしまいます。

 ②対応する税理士さんがまだまだ少ない。

 対応する税理士さんが少なく、相談したくとも少ないのが現状です。税理士さんの平均年齢は50代~70台で50%を超えるといわれています。旧来の会計ソフトになれていらっしゃる税理士さんは、新しい会計ソフトをあえて導入しない方も多く、freeeへ対応していらっしゃらない方が多いと耳にします。

 ③システムが発展途上のため、デザインや機能がどんどん追加され、使い方を理解するのが大変な面もある。

 機能がどんどん拡充されるため、新しい使い方を理解していくことがfreeeを利用するうえで、非常に重要なポイントになりますが、機能拡充がはやく、ついていくことが大変・・という点もあるかと思います。

 


 

(4)freeeの上手な使い方のコツ~かぜよみ会計事務所を利用して~

freeeの良い点・悪い点を理解し、いかにカンタンかつ正確に入力をすべきなのか。これを考えることが非常に重要です。そこで、かぜよみ会計事務所では、次の方法を提案しています。

①お客様の状況に合わせてカスタマイズした土台作りの提案(得意先の登録や勘定科目の設定 等)

 簿記をしらなくてもカンタンに!とは言うものの、やはり土台作りが大切です。土台作りをしっかりおこなうためにも、私たちはお客様それぞれに合わせて、土台作りをお手伝いしています(土台が弱いと、どの会計ソフトを利用してもうまく記帳をすることはできません)。

 ②3か月間、マンツーマンでの入力方法のサポート

 誤った入力によって青色申告ができなくなる前に、3か月間、しっかりとサポートさせていただきます。そして3か月間の入金・出金の入力に慣れていただき、ご自分で正確な入力ができる体制を作り上げていきます。

 ③顧問契約はお客様の要望に応じてカスタマイズ

 フリーランスの小規模事業者様の場合、毎月の記帳はほぼ同様の内容であることが多く、専門家によるチェックもすべてにおいて必要、というわけではないと思っています。そこで、例えば10万円以上の伝票だけをチェック、伝票チェックはざっくりとでも会社の経営方針等の悩み相談を厚く、顧問一切不要など、お客様のニーズに合わせてカスタマイズしたサービスを提供しております。

 


 

(5)銀行と同程度のセキュリティ

最後に、セキュリティについてお話します。

会社の大切な情報をクラウドなんてよくわからないところに置いておけない、銀行のIDやパスワードを入力して万が一情報漏えいがあることはないのか、という質問をいただいたことがあります。freeeのクラウドサービスは、銀行と同程度のセキュリティが整備されていること、またfreee上のID・パスワードだけでは入金や出金の処理は行えません。それほどに堅ろうに守られている、その点をご理解いただければと思います。